色のイメージと心理効果

色のイメージと心理効果, 色には、見た時に感じるイメージがあります。色のイメージには「海」、「太陽」といった具体的な事物と、「冷たい」「暗い」などの抽象的な連想があります。これらの連想イメージによって、私たちには様々な感情が生まれます。これが色のイメージと心理効果です。

色の心理効果は、色彩計画で使用されています。例えば、自動販売機の「暖かい」「冷たい」は赤と青で表示されています。また、辛いカップラーメンの器を、「強い赤」にして辛さを表現することもあります。色があることで、内容を直感的に判断することができますね。色の心理効果は、インテリアやファッション、玩具、心理テストなど、多くの分野で取り入れられています。私たちも、色のイメージと心理効果を知って、上手に色を活用しましょう。

色のイメージと心理効果

色のイメージと心理効果
おいしい色と不味い色

イメージと異なる色が使われていると、人は違和感を感じます。「青いバナナ」や「赤い牛乳」では食欲が湧きませんし、「黒いポスト」だと、手紙が届くのか不安になります。このように、色は心理に働き、行動を喚起したり誘導する効果があります。

色には人間の生理的な部分に働きかける効果があります。「暖かさ」や「冷たさ」を感じたり、「興奮」や「沈静」といった感覚がそれで、この生理的な反応は心理学に利用されています。次の章から、各色のイメージと心理効果を説明します。

赤のイメージと心理効果

色のイメージと心理効果
赤いラズベリー
  • 具体的な連想:火、口紅、りんご、ポスト、太陽、薔薇。花や実、トマト、サンタクロース
  • 抽象的な連想:愛、情熱、熱い、暑い、派手、危険、興奮。勝利、女性、革命、闘志、エネルギッシュ、活動、反抗、欲望

は警告・注意を促す色です。派手で目立つ色です。人は赤を見ると危機感を感じて、アドレナリンが分泌され、体温や血圧が上がり興奮を覚えます(興奮色)。目立ちたい時、華やかに見せたい時、自分を奮い立たせたい時に身につけると良いでしょう。

を選ぶ人の心理>

赤は多くの人に好まれる色で、とても派手で目立つ色です。この色を選ぶ人は比較的多いかもしれません。この色を選ぶ時は、エネルギーが満ちていて、自分の才能や容姿、能力に自信や主張がある時です。強さや華やかさを見せたい人です。

オレンジ・橙のイメージと心理効果

色のイメージと心理効果
PublicDomainPicturesによるPixabayからの画像
  • 具体的な連想:みかん、マンゴー、にんじん、夕陽。ハロウィン、電気、カロチン、お祭り
  • 抽象的な連想:陽気、元気、明るい、楽しい、面白い、朗らか。親しみ、健康的、スポーティー、暑い、にぎやか、おいしい

オレンジ暖色の代表的な色で、カラッとした暖かさと明るさで元気になれる色です。交感神経が刺激され、活動的になり、楽しい気分になります。食欲も湧き、健康的な気持ちになれます。食事の時の照明色に使用すると良いとされています。

オレンジ・橙色を選ぶ人の心理>。明るく、陽気で活力に満ちている時に選ぶ色です。みんなで一緒に外で楽しい時間を過ごしたい、たくさん笑いたいと思っている人です。元気を与えてくれる人ですね。

黄の連想イメージと心理効果

色のイメージと心理効果
ComfreakによるPixabayからの画像
  • 具体的な連想:光、バナナ、レモン、ビタミンC、ひまわり、たんぽぽ、月、星、黄色信号、標識、スポーツ
  • 抽象的な連想:明るい、眩しい、幸福、陽気、幼い、酸っぱい、希望、輝き、利益、冗談、好奇心

黄色は希望や幸福感を感じる色です。注意を促す色でもあり、運動神経や脳神経に作用して、集中力が増します。子どもたちに好まれる色です。色相の中では最も明るい色で、大きく見える膨張色です。

黄色を選ぶ人の心理>集中力やスピード感のある時に選ぶ色です。好奇心旺盛で、まっすぐ目標に向かって前向きに努力できる人です。

緑の連想イメージと心理効果

damesophieによるPixabayからの画像
  • 具体的な連想:葉や草、森、ゴーヤ、ピーマン、青汁、ほうれん草、かめ、かえる、バッタ、牧場、葉緑素
  • 抽象的な連想:エコ、自然、中立、安心、新鮮、夏、平和、爽快、大人しい、調和、協力、苦味

は中間色で、植物のイメージが大きい色です。人間になくてはならない有機物を作り出す存在は、安心感を与えてくれて、優しく落ち着いた気持ちになります。この色をみると、神経や筋肉の緊張を和らげてくれます。ビタミンカラーとも言われ、癒しの色です。

緑色を選ぶ人の心理>調和や安定を求める時に選ぶ色です。目立つことや争い事を好まず、自然体でいたいと考える人です。また、子どもがみどりを使う時は、心の安定や癒しを求めている時かもしれません。

青色の連想イメージと心理効果

Michelle RaponiによるPixabayからの画像
  • 具体的な連想:海、水、空、窓、ミント、サッカー日本代表、どらえもん、魚、地球、南国
  • 抽象的な連想:冷たい、爽やか、冷静、涼しい、知的、涙、悲しみ、若者、理想

は冷たさや寒さを感じる色です。沈静効果があり、興奮を押さえ、冷静にさせてくれます。また、暑い時は爽やかで涼しい気分になります。は多くの人、特に若い人に好まれる色です。

青色を選ぶ人の心理>爽やかで涼しげな気分になりたい時に選ぶ色です。を好む人は、感情に流されるのを好まず、冷静で知性的に見られたい気持ちがあると言われています。

紫の連想イメージと心理効果

S. Hermann & F. RichterによるPixabayからの画像

紫色は花や香の香りを感じる色です。優雅でリッチな気分にさせてくれる色です。ミステリアスな雰囲気もあるので占星術などのイメージカラーにも使われます。

  • 具体的な連想:毒、スミレ、アイシャドウ、ワイン、紫芋、ラベンダー、ブドウ、ワイン、占い
  • 抽象的な連想:嫉妬、憐み、欲望、病気、霊魂、情緒、心配、拘束、悲しみ、神秘、高貴、エキゾチック

<紫色を選ぶ人の心理>紫色は女性の神秘性を感じる色です。活動的に外にいることよりも、屋内でゆっくり過ごす方が好きな、内向的で美しいものを好む人です。

の連想イメージと心理効果

  • 具体的な連想:シーツ、シャツ、雲、雪、大根、豆腐、牛乳、うさぎ、看護師、真珠、教会、母性
  • 抽象的な連想:清潔、潔癖、純粋、正しい、天国、冬、無垢、空白、神官、潔白、崇高

白は未来を感じる色です。灰や土、様々な物質は風化を経て白くなります。白は始まりの色であり、終わりの色でもあるのです。そのため、白には、汚れのない美しさを感じると同時に、何かしらの強い力のようなものを感じる崇高さがあります。

<白を選ぶ人の心理>白は清潔感がある色です。この色を好む人は、純粋さや新鮮な気持ちを好む人です。身の回りが白いと、いつも新鮮な気持ちでいられます。また、白い服は若さや美しさを引き立ててくれるので、自身の素の美しさに自信がある人は白を好みます。

の連想イメージと心理効果

  • 具体的な連想:喪服、葬式、墨、髪、カラス、タキシード、裁判官、黒猫、宇宙、ブラックホール、天目茶碗
  • 抽象的な連想:大人、恐怖、死、かっこいい、硬い、不吉、悪、正装、絶望、安定、終焉

黒は暗闇や宇宙などの「見えない」色でもあります。見えない世界に恐怖や畏敬を感じると同時に、有機物が成熟した色でもあるので、大人っぽさや安定感、時間なら過去を感じます。日本では文化的背景も手伝って「かっこいい」と感じることも多いですね。

<黒を選ぶ人の心理>黒に礼服などの正式な場で使用される色です。収縮色ですので、細く、スマートに見せることもできます。黒を選ぶ人は、流行に左右されない大人っぽさがあり、カッコ良いことが好きな人です。中には、有彩色を使うのが苦手なため黒を好む人もいます。

徹底図解色のしくみ カラー版 [ 城一夫 ]

価格:1,760円
(2022/1/16 18:33時点)
感想(4件)

カラーコーディネーター検定試験スタンダードクラス公式テキスト [ 東京商工会議所 ]

価格:3,410円
(2022/1/16 18:34時点)
感想(2件)

心理的効果の要因

これまで述べた、色のイメージと心理効果を「違う」と感じる人もいるでしょう。それも当然です。なぜなら、色のイメージと心理効果は、経験に基づくと言われており、「地域」や「民族」「性別」「世代」習慣や生活環境、歴史的背景など様々な要素が影響しているのです。そのため、色に対して、誰でも同じように感じるイメージや心理効果もありますが、異なる場合あるのです。

<イメージの異なる例>

  • 日本人は「黒」を好む傾向があり、墨を使った文化や「侘び寂び」文化の影響とも言われています。
  • 米国では「黄色」に対して「嫉妬」や「嫌悪」といったネガティブなイメージを持つ人が多いのは、ユダヤ教に対する宗教的な差別色だったことが影響しているとも言われています。
  • 中国では「」に対して特に好感を持っている。
  • 宗教の象徴色の違い。(清教徒の「青」、イスラム教では「緑」、プロテスタントの「オレンジ色」)
  • コンビニエンスストアの色(ファミリーマート「緑」、ローソン「水色」、セブンイレブン「オレンジと緑」、ミニストップ「黄色と紺」、サークルK「赤」)

<共通のイメージの例>

色の温度を感じる「暖色系・寒色系」や、色によって大きさが異なって見える「膨張色・収縮色」、「進出、後退」、色の持つ重量感「重い・軽い」、「硬い・柔らかい」、「興奮色・沈静色」、「目立つ色、地味な色」、「酸味・辛み」です。これらの心理効果の要因は、人類の共通した環境に由来すると考えられます。

  • 炎の熱さ、太陽の暖かさ、海の水の冷たさ、雪の寒さ
  • レモンの酸味、生野菜の爽やかさ、苦さ、唐辛子の辛さ
  • 大地の重さや硬さ、雲や空
  • ハチやヘビなど毒のある動植物
  • どんよりとした曇り空、冷たい雨、暗闇

性別や年齢による傾向

一般に、男性よりも女性の方が色には敏感だと言われています。「子育てをする母親は、子どもの顔色の小さな変化も見逃さないために色に敏感」という説を聞いたことがあります。

また、男性は「形」を記憶し、女性や子どもは「色」を記憶するとも。自然界において「色」は「危険」を知らせるシグナルでもあるので、「身を守らなければいけない」という意識が「色」を記憶させているのかもしれません。一方で、狩猟をする男性には「色彩」が邪魔な理由があるのかもしれません。

さらに、現代では、男性に比べると女性の方が「服」や「コスメ」などで「色」と接する機会が多く、その経験値の違いが影響しているとも考えられています。

幼児や小さい子どもは、赤、青、黄色などのはっきりした色を好みます。人間は4ヶ月頃には大人と同じように色を識別することができるようですが、子どもの色彩感覚が未成熟なため、認識しやすい色が好まれるためと言われています。

ベビー用品によく使用されている、明るいペールカラー(パステルカラー)は、赤ちゃんにとっては認識しづらい色ですが、母性本能に訴えかける「かわいい色」はお母さんにとっては、優しく柔らかい気持ちでいられる色といえます。

参考:『カラー版 徹底図解 色のしくみ』『色と想像』藤村克二著 『カラーコーディネーター検定対応テキスト』

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。