色鉛筆の使い方〜応用テクニック〜
色鉛筆画や大人の塗り絵(コロリアージュ)などで役に立つ、混色のコツや「白」色鉛筆の使い方など、すぐに試せる油性色鉛筆のテクニックをまとめました。色鉛筆による表現がさらに広がります。
※色鉛筆の使い方〜5つの基本〜もご覧ください。
色鉛筆の使い方〜応用テクニック〜
1、混色する
・混色すると、色に深みがでる。
色鉛筆は、単色で塗るよりも、他の色を重ねて塗る方が奥行きのある表現になります。混色のコツは、一度に濃くせずに、混色する色を交互に使いながら丁寧に様子を見ながら塗っていくことです。
そうすると、キレイに色が混じって、色鉛筆特有のキラキラした混色ができます。混色が上手くいくと、なんとも言えない満足感があるので、楽しい作業です。
・どんな色を重ねるといい?
- 近似色を使って重ねていくと、明るい画面なります。
- 反対色を使うとしっかりとした影ができて落ち着いた画面になります。
- 光を感じさせたい場合は黄色系を重ね、シャドーの部分は反対色を重ねると現実感のあるグレーになります。
色鉛筆の混色はとても勉強になります。色々と試して、混色の組み合わせを試して見るといいと思います。私は、他の画材を扱ったときに、色鉛筆の混色の経験がとても役立ちました。
・混色が苦手な色鉛筆もあります。
たいていの色鉛筆は、丁寧に作業をすれば、こんな感じで混色ができます。
左の三菱880は学童用の色鉛筆です。右のカリスマカラーに比べると、少し色のノリが浅いですが、十分にキレイですね。
色鉛筆の種類によって、重ね塗りの苦手な色鉛筆もあり、「塗り込める」限界が違います。※
重ね塗りするとすぐに「ツルっ」となってしまう色鉛筆は、濃い色から塗り始めてください。
また、近似色を重ねる分にはキレイでも、反対色を重ねると濁ってしまう色鉛筆もあります。※
※重ね塗りをより行いたい時や、色が濁るのが嫌な時、ワックスブルーム を取り除く時は、パステルフィキサチーフなどの定着剤を吹きかけると効果的です。
まずは、今持っている色鉛筆で、色々と試して混色してみて、その上で「物足りないな…」と感じたら、買い替えどきかもしれません。
●色鉛筆の種類によって、混色の感じが違います。詳しくは、こちらの混色比較記事をご覧ください。
色鉛筆の使い方〜応用テクニック〜
2、白い色鉛筆を使う
色を塗った上から、白の鉛筆でゴシゴシすると、色が混ざりながら馴染んで広がり、滑らかな面ができます。ワックスベースの色鉛筆が得意な技法です。
紙面上で色を混ぜる方法です。白の色鉛筆のの使い方が分からずに、長いままケースにしまっている方も、是非試してみてください。色が白っぽくなるのが嫌な場合は、ブレンダーという無色の色鉛筆やワセリンなどを使います。
色鉛筆画を描く時によく使われるテクニックで、カリスマカラーのウェブサイトに掲載されている応用テクニックです。
●白でゴシゴシすると、赤がピンクになるように、色が変化します。他のパステルカラーの色鉛筆でも同様のことができます。色を変化させたくない場合は、以下の方法でボカシたり色を混ぜたりすることができます。
- カラーレスブレンダー
サンフォード、カランダッシュ、ダーウェント、リラなどから出ています。透明色鉛筆。白色鉛筆と同じようにゴシゴシする使い方です。あまり画材店では流通していないので、楽天とかアマゾンとかの通販サイトが手に入りやすいです。 - メルツペン
ホルベインから出ています。画材店で取り扱われているので手に入りやすいです。色鉛筆で水彩風の表現ができるものです。混ぜるというより、ボカすといった感じ。あまり使いすぎると、紙が痛むのがネック - ワセリン・ベビーオイル
薬局や100均で売っています。少量を指や綿棒につけて、グリグリとすると色鉛筆が油で溶けてきます。広範囲に使うのに便利な方法です。あまりグリグリしすぎると、綿棒が顔料を吸ってしまって紙面の色が薄くなるのでほどほどに。リップクリームも使えますが界面活性剤が入っていないものの方が良さそうです。
色鉛筆の使い方〜応用テクニック〜
3、他の画材と一緒に使う
色鉛筆は繊細な画材です。微妙な色合いを描くのには向いています。
他の画材と併用することで、表現が大幅に広がります。
- 水彩(アクリル)+色鉛筆
水彩の上からハッチングすると質感が出しやすい。また、ダーマトグラフのようなこってりとした色鉛筆で先に描いてから水彩を使うと、水をはじいた表現ができる。白ならマスキングの代わりにも。 - マーカー+色鉛筆
色鉛筆が苦手な広い面も先にマーカーで塗っておけば作業が早いし、色数の少ないマーカーでも色鉛筆があれば微妙な色も表現できます。イラストなんかでよく使う方法。 - オイルパステル +色鉛筆
油に油なので、オイルパステル の上から描くと、色鉛筆がグイグイ伸びていきます。オイルパステル に細かい部分をプラスできます。
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