色鉛筆でリアルな目を描く方法>
参考にしたのは、プリズマカラー のサイトと「百科事典2020 色鉛筆で目を描く方法」です。
特に百科事典の方は解説が丁寧で、とても参考になりました。
リアルといっても、表現方法は色々です。
アニメやイラストレーション的なもの、写実的な物、さらにはそれを超えたスーパーリアルな物があります。
私もせっかく描くなら、スーパーリアルをやってみたいと思ったのですが、描くうちに、そこまで追求して持っていくには、私の技量も根気も足りないなと気がつきました。
ということで無理はせずに「まぁ、リアルだよね」ぐらいなところを目指しました。
色鉛筆でリアルな目を描く方法
使った道具:色鉛筆は、カリスマカラーがメインで、ファーバーカステルポリクロモスとホルベインアーチストペンシルを少しだけ使っています。あとはぼかし用にワセリンと綿棒(カラーレスブレンダーの代用品)。
1、モデルになる目の写真を準備する。
ナチュラルでシワが写っている目の写真は、Web上にあまり落ちていないので、自分の目を撮って使いました。
目の虹彩を描きたいので、瞳孔が閉じて虹彩が広くなるところを狙って撮りました。
夜だとフラッシュの明るさになってしまい、肌の色がなくなってしまうので、やっぱりお昼間の外での撮影がいいです。空のブルーが瞳に映り込んで、虹彩の色が複雑になって良い感じです。
撮った写真は、プリントアウトしますが、パソコンがあったら、画面にも映し出しておくといいかも。
画面の方が拡大・縮小できるので、細かい色がみえて参考になります。
実は私はこの作業がいちばん大変でした。思った以上に良い写真を撮るのってむずかしい。瞳にピンがくると、他がぼやけるし、まつげにピンが来ると、虹彩がぼやけるしで。なので、よほどのこだわりがない限りは、どこかのウェブサイトから参考画像を拾ってくる方がいいかもです。練習ですしね。
2、下書きする。
紙は、軽いざらつきのあるクロッキー用紙を使っています。
もっと発色の良い紙を使えば、リアル感が増すと思うのですが、練習なのでこれでいいかと。
コピー用紙はやめておいた方がいいかもしれません。結構塗り込みますから、紙が歪んでペロペロになってしまいます。
- 準備した紙にプリントアウトした目を転写します。
- プリントアウトした紙の裏面全体を鉛筆で塗る。
- 準備した紙の上にのせて、表から適当な物でなぞって、転写する。
※この時に、目の形だけではなく、明るい部分の枠や大まかなシワなんかもとっておきます。 - 転写した鉛筆の線が濃すぎたら、少し消しゴムで消しておく。
※肌や虹彩の明るい部分は白っぽいので、鉛筆の線が残ることがあります。
3、瞳孔を塗る。
中心の瞳孔は、「インディゴ(INDIGO BLUE PC 901)」と「ダークアンバー(DARK UMBER PC 947)」で重ね塗りしました。これは、プリズマカラー のWebサイトを参考にした色使いです。
4、瞳の明るい部分を確保する。
瞳の明るい部分は、以下の色鉛筆を使いました。
- 白
- クリーム(Cream PC 914)
- クラウドブルー(Cloud Blue PC 1029)
写真を見ながら、ワームグレー(Warm Gray)の20%を足して色味を調整します。
この場合のグレーのチョイスは、外の光の場合は、黄色っぽいワームグレー(Warm Gray)、室内の光はブルーっぽいクールグレー(Cool Gray)を使うといいかも。
5、虹彩を塗る。
先に使う色を決めます。
私はこの5色にしました。
- スパニッシュオレンジ(Spanish Orange PC 1003)、
- オレンジ(orange PC 918)、
- バーントオークル(Burnt Ochre PC 943)、
- ライトセルリアンブルー(Light Ceruleanblue PC 904)、
- トゥルーブルー(True Blue PC 903)
実際の写真に近づけるなら、写真と同じ色を選んだ方が良いですが、ここでどんな色を選んでも、そんなにおかしくなることはありませんので、色々と試すのも楽しいかもしれません。
また、このあと、白(White PC 038) やグレーで上から塗って彩度を落とすので、虹彩の色は、少し明るくて彩度のある色のを選んだ方が良いみたいです。
明るい色から順番に、瞳孔の中心から放射線状線を引くように塗ります。前にとった、明るいエリアに侵食しないようにしてください。全体に「あんまり暗くならないように」気をつけながら塗ると良いです。
6、瞳の周りの縁を濃い色で塗る
- ダークアンバー(DARK UMBER PC 947)で瞳の周りをぬります。
- 瞳の上の方は、まぶたの影になるので、厚めの幅に塗ります。これの幅が目の奥行きになります。
瞳の周りの濃い部分は、虹彩と同様に瞳孔を中心にした放射状の線を心がけます。
この時点だと「こんなケバくって本当にリアルな目になるんだろうか?」と不安になりますが、大丈夫です。気にしないでどんどんいきましょう。
7、瞳に立体感を付けていく
- グレーや白を上から塗って、ブレンディング(色を混ぜる)します。この作業をすると、一気に立体感が出てきます。
- 上瞼の影も一緒にワームグレー(Warm gray)で塗り進めます。
グレーの影はあまり薄くしたくないので、白ではなく、カラーレスブレンダーかワセリンで馴染ませます。 - 瞳の部分も全体にオレンジとバーンとオークルを足しています。
- 瞳の縁の濃い色は、ちょっと目立ちすぎなので、強めに白をかけた後に、セピア(Sepia PC 948)で塗り重ねています。
こんな感じで、「色を入れる→白やグレー、ブレンダーで磨く→色を入れる」を繰り返しながら、納得がいくまで瞳を描きます。ここが一番楽しい作業です。
8、白目の部分に手を入れる
白目の部分は
- 目の下部分にピーチピンク(Peach PC 939)、
- 真ん中辺にライトセルリアンブルー(Light Ceruleanblue PC 904)を薄く
- ワームグレー(Warm gray)20%と50%で影を入れています。目の球体を意識しながら影を入れる感じです。
- 目の周りの肌の線は、ピーチピンク(Peach PC 939)とペールバーミリオン(Peal Vermilion PC 921)を使っています。
9、肌にシェードを入れる
肌の部分にシェードを入れます。
この時に、グレーやこげ茶っぽい暗い色を使っていまうと、全体の肌がくすんでしまうので、明るめの色を選ぶのが良いみたいです。私は、まぶたはベージュ(Beije PC 997)で、それ以外はピーチピンク(Peach PC 934)で塗りました。
目元のシワは、光が当たると肌のキメにそって白く見えるので、塗りつぶさないように丁寧に塗り分けます。
塗り方の強弱で、シワの雰囲気を出せればOKです。ちょっと面倒ですが、これがあると、随分リアルな感じに見えてくるのでがんばりました。
お名前.com10、肌の描きこみ
使った色鉛筆
- ピーチ(Peach PC 939)
- クリーム(Cream PC 914)
- ベージュ(Beije PC 997)
- ライラック(Lilac PC 956)
- グレイドラベンダー(Grayed Lavender PC 1026)
- スプリンググリーン(Spring Green PC 913)
- ヘナ(Henna PC 1031)
- ペールバーミリオン(Pale Vermilion PC 921)
- ライトピーチ(Light Peach PC 927)
- ロージーベージュ(Rosy Beige 1019)
- パティベージュ(PUTTY BEIGE/PC 1083)
- ホルベインのOP057
- ファーバーカステルポリクロモスのNO188,190
- ワームグレー(Warm Gray)&クールグレー(Cool Gray)
ライトピーチやクリームといった明るい色から順番に重ねていきます。
シワの部分は、いきなりグレーとかでグイッとシワの線を引くと、書いたようなシワになってしまうので、先にベージュで色を濃くしてから、薄くグレーの線を入れる感じです。
ひたすら根気良く描くとそれなりに見えてくるので、諦めずにトライです。
11、まつ毛を描く
まずは、瞳に映るまつ毛の影から入れます。
- クールグレー(Cool Gray PC 1067)の90%で先を十分に尖らせて一本づつ描いていきます。
そのあと、上瞼と下瞼のまつ毛を描きます。
- はじめにワームグレー50%(Warm gray 50% PC 1054)でまつ毛を描く。
- 濃く見える部分(手前にある部分)を黒(Black PC 935)で上から重ねる。
- 最後に白の色鉛筆をなるべく尖らせた状態でハイライトを入れて立体感を付けます。
最後に、肌の色を調整します。全体に肌の色が薄かったので、ピーチ(Peach PC 939)をかけて赤みを足しました。もっとメリハリを付けたかったら、ポスカの白などでハイライトを入れると良いと思います。
色鉛筆でリアルな目を描く方法のまとめ
カリスマカラーのウェブサイトをヒントに描き始めて見たわけですが、これは思った以上に楽しい作業です。やはり、瞳というものは飽きない魅力があるんでしょうね。
今回のメイキングは、実は3枚目の作品で、これの前に2枚描いています。一枚目は、虹彩に色を乗せすぎて透明感がなくなってしまったので描き直して、2枚目は肌の色がゾンビのようになってしまったので描き直し、三度目のトライがこれです。一枚目と二枚目のひどいやつ、見たいですか?
お見せします!どーん!
ふふ。成長しているでしょ。
写真なんかを材料にして描いていると、色鉛筆の色数の多さは大事に思えてきますね。
多くの色は混色して作れるけれど、手間もかかるし、複雑な色だと色の計画も必要になってきます。もともとの色数が多いと、見た目で近い色を探せるので便利です。
また、自然なリアリティを追求するなら、「彩度の調整」がキモになってくるので、グレートーンは一通り揃えたいところですね。
日本で発売されているカリスマカラーの場合、今はセットで72色というのが最大の色数で、あとは単色で買い足すと全部で140?とかそのぐらいは揃えられるみたいです。詳しくなくてごめんなさい。
今回私が使った色鉛筆も、何本かは72色セットには入っていない色なので、同じ色を使うなら単品で購入するか、アマゾンとかで150色入りのプリズマカラー を購入することになります。
私は150色は使いきれないので、72色にベージュやピンク系を買い足しました。
ファーバーカステル・ポリクロモスは、赤やピンク系がカリスマカラーにはない落ち着いた色があるので、血管や肌の赤みやくすみ部分を描くにはポリクロモスの方がぴったりな色がみつかります。
芯の硬さもちょうど良く、細かい描きこみができるので、カリスマカラーと併用するといいかもです。
買い足しするときは、カラーマッチングチャートで、持っている色と被らないか事前にチェックしておくと、無駄のないお買い物ができます。
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