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色鉛筆を選ぶ5つのポイント

色鉛筆を選ぶ5つのポイント,色鉛筆には、「幼児用」「学童用」「趣味用」「専門家用」などの用途の色鉛筆が販売されています。それぞれの色鉛筆選びのポイントは以下のような感じです。

  1. 幼児用…にぎりやすい、芯が折れにくい、安全性、発色がいい
  2. 学童用…発色がいい、芯が折れにくい、使いやすい、コスパが良い
  3. 趣味用…色数が多く中間色がある、パッケージがオシャレ、大人の塗り絵向き
  4. 専門家用…高級顔料使用していて耐光性に優れる、混色や色を重ねると言った使用用途に長けている。

2と3は文房具屋さんで売っていますが、1とか4になると画材店に買いに行きますです。

この記事では、「ここをポイントにして選ぶと良いよ」というのを記載しています。
※幼児用の色鉛筆はこちらの記事をオススメします。

色鉛筆を選ぶ5つのポイント

1、油性か水性(水彩色鉛筆)か?

左は油性色鉛筆、右は水彩色鉛筆

​色鉛筆画(もしくは塗り絵)をはじめよう!という人には、油性色鉛筆をおすすめします。油性色鉛筆は、子供の頃から使っている慣れた画材なので、扱いやすいです。それに比べると、水彩色鉛筆で描くのは結構難しいです。
油性でも「メルツペン」や「ワセリンで伸ばす」などの水彩表現もあるので、試してみてください。

油性色鉛筆が、色を重ねてキラキラとした混色で重厚感のある画面を作れるのに対して、水彩色鉛筆は「にじみ」による、軽やかな画面を作れる点が特徴です。
※水彩色鉛筆については、こちらの記事で比較しているので参考にしてください。

水性色鉛筆をドライ(水をつかわない)で使う方法もありますが、それはあまりお勧めしません。ドライで使うなら油性を選んだ方が良いです。油性色鉛筆の方が定着が良く、色を重ねられるからです。
詳しくは、「水彩色鉛筆と油性色鉛筆の違いが分からずに失敗した話」を読んでください。

水彩色鉛筆の中には、ドライで使うことも想定している色鉛筆(スタビロのアクアカラーやステッドラーのカラト)があります。そうした色鉛筆は、ドライの時とウェットの時でも色の変化があまりなく、兼用するには使い良く、簡単なイラストや塗り絵などで手軽に使うのに重宝します。

2、値段によって何が違うのか?

価格は色鉛筆選びの重要なポイントですね。価格帯による色鉛筆のグレード
・〜100円以下(三菱880、トンボ1500)
・101〜200円 (ユニカラー 、色辞典)
・200円以上(カリスマカラー、ポリクロモスなど)←このぐらいから専門家用
・400円以上(ダーウェント・ライトファスト、カランダッシュ・ルミナンス)

  • 値段による違い1
    顔料の量と質」。値段の高い色鉛筆は、顔料の質も量も多いので、塗ればしっかり色がつきます。(発色がとても良い)
    値段の安い色鉛筆は、顔料が少なく体質顔料(タルクなど)が多いので色がうすいです。何度も重ねて塗れば、色が濃くなっていきますが、紙の表面がワックスで覆われてしまうとそれ以上色が乗らなくなってしまうので、限界があります。
    発色は、文房具店で売っているような色鉛筆なら、(一部を除けば)それほど悪いことはありません。専門家用の色鉛筆になると、発色だけでなく、色の鮮やかさや深み、キメの細かさが良くなります。
  • 値段による違い2
    「耐光性の違い」値段の高い色鉛筆は、作品をいつまでも美しいまま取っておくことができます。低い色鉛筆は、机の上に置きっぱなしで2年ぐらいすると色がうすーくなってしまいます。専門家用の色鉛筆でも低い色があったりするので、詳しくは「耐光性の低い色鉛筆はどれ?」を見てください。
  • 値段による違い3
    「ワックスやオイルの違い」色鉛筆で使われるワックスの違いで、色を重ねたり混色したりするのが得意になります。オイルベースの色鉛筆は、価格が高いですが、色を多く重ねられます。
    ※オイルベースの色鉛筆とワックスベース の色鉛筆の違いについてはこちら
    ※色鉛筆による混色の違い比較記事はこちら

だいたい、一本200円程度を基準にすると、発色も混色も描き心地も、一定基準以上は保障されていて、どれを購入しても大きくはずれることはないです。
違いを画像で見てみると

左)三菱880、右)ダーウェントアーチスト

専門家用色鉛筆の中でも、比較的「色が薄い」と言われがちなダーウェント・アーティストカラーペンシルでも、このぐらいです。違いがわかりやすいように、ケント紙(ツルッとした紙)でためしています。ケント紙でなければ三菱880はもっと混色が綺麗ですが、それでも専門家用の色鉛筆との差は歴然です。
※色鉛筆は紙によって発色が異なります。色鉛筆向きの紙を使うと、びっくりするぐらいキレイに塗れますので、試してみてください。「プロから学ぶ色鉛筆画向きの紙について」を参考にしてください。
値段、2倍以上しますからね。

3、芯のやわらかさ

柔らかい色鉛筆の代表。カリスマカラー

今は柔らかめの芯が人気のですが、油性色鉛筆を選ぶなら、芯の柔らかさは重要なポイントです。
細かい線を引いたり、大人の塗り絵や緻密な画面を作るのは「ある程度の硬さ」が必要です。
色を混ぜ合わてブレンディングするなら「柔らかい色鉛筆」が向いています。
大体は、ワックスベース(W)の色鉛筆は柔らかく、オイルベース(O)の色鉛筆は硬めです。

とても
柔らかい
ダーマトグラフ(三菱)(W)
ポンキーペンシル(三菱)(W)
コーリン(W)
カリスマカラー(W)
アーチスト(ホルベイン)(W)
カラーソフト(ダーウェント)(W)
ドローイングペンシル

(ダーウェント)(W)
ペリシア(三菱)(O)
カランダッシュ・ルミナンス(W)
柔らかいスタビロ・ジャイアント(W)
クーピーペンシル(W)
ステッドラー・カラトアクェレル(水彩)
レンブラントポリカラー(リラ)(O)
パブロ(カランダッシュ)(O)
ダーウェント・ライトファスト
(O)
程よい
柔らかさ
アーテレーズカラー(W)
リラ・ファービー(W)
スタビロ・アクアカラー
ファーバーカステル
・ゴールドファーバー(水彩)
ヴァンゴッホ(ターレンス)(W)
ポリクロモス(FaberCastel)(O)
ダーウェント・プロカラー
普通三菱880級(W)
トンボ1500(W)
ステッドラー・エルゴソフト(W)
ユニカラー(三菱)(W)
やや硬め色辞典(W)
硬めファーバーカステルの赤缶(W)
アーティスト(ダーウェント)
とても
硬い
三菱硬質色鉛筆(W)
スタビロ オリジナル(水彩)
硬いか柔らかいかは、かなりの主観なので、個人の意見です。

4、色相の違い

落ち着いた色みのファーバーカステル

​​色はメーカー…というよりも地域性(国)によって違います。
風土によって培われたカラーパレットが違うんでしょうね。

  • ヨーロッパは彩度控えめで、ドイツ・イギリスは落ち着いたトーン、オランダ・スイスは明るめトーン。
  • 米国は濃くビビットなカラー
  • 日本は全体に鮮やかな色彩が特徴。色相環はドイツに習っているみたいです。

色鉛筆のグレードが変わっても同じメーカーなら色相は一緒です。使い慣れた色相だと「ちょっと良いやつ」に買い替えても違和感なく使えるかもしれません。

カランダッシュは、調和に優れたオストワルト色相環に沿った色を揃えているので、配色のバランスの良い美しい色が揃っているので、ぜひ、見て欲しい逸品です。
また、学童用ですと、日本なら必ず入っている「ぴんく」「みずいろ」「うすだいだい」は、海外製だと大抵入っていません。
特に、「うすだいだい」は旧名「はだいろ」です。日本は比較的、同じような肌の色の人が多いですが、世界的に見ると、肌の色は様々なため、安易に入れられないという事情もあります。リラ社は、色々な肌色を入れたセットを出しています。海外の「はだいろ」事情がうかがえて素敵ですね。
他にも、メーカーによって色の揃えは違います。例えばVanGoghはピンクらしいピンクがなく、36色セットにも白が入っていないという特殊なラインナップ。カランダッシュはグリーンからブルー系が豊富です。

​詳しくは、※メーカー別色くらべを読んでくださいです。

5、鉛筆の形状

持ち手が三角のエルゴソフトは疲れにくい。

​​鉛筆の太さや持ち手の形状も異なります。
鉛筆の形状は、そもそもは六角形が基本だそうです。丸形は力が分散するため、柔らかい芯が折れにくいのだそうです。芯が柔らかい色鉛筆は、丸形が多いですね。

  • 六角形は、握りやすくて力を加えやすい反面、タッチが強くなりがちで筆圧調整が必要。
  • 丸形は、力が分散するので均等な塗り方ができ、繊細な強弱を付けやすい
  • 三角形は手にぴったりとフィットして持ちやすいので、力が入りやすいので疲れません。人間工学に基づいているのだとか。

軸の太さも、太い方が繊細な筆圧調整ができますし、細い方が扱いやすく、細かい部分を塗りやすいです。
鉛筆の太さや形は、使いやすさに関わってくるので、色々試すと良いかもです。

6、その他、色数や流通など

色数は多いほど便利ですが、色鉛筆は混色して使うことができるので、はじめは36色セットぐらいが使いやすいです。あまり多いと、どれがどの色かを把握するの時間がかかります。必要になった色をそれごとに購入するのが良いですね。

また、なくなった時や新しい色を補充することを考えると、単色で購入できて、近くの文房具屋や画材屋さんで入手しやすいメーカーのものを選ぶと便利です。

色鉛筆を選ぶ5つのポイント,おすすめ色鉛筆は?

1、柔らかくて楽しい!子供用色鉛筆

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2、小学生から大人の普段使い用

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3、大人の塗り絵やゼンタングル

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4、べったりと濃く塗りたい

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5、繊細で美しい混色

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6、水彩風に描く

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色鉛筆を選ぶ5つのポイント,まとめ

高い色鉛筆だから良いというわけではありません。私の母は、塗り絵が趣味なのですが、カリスマカラーやホルベインアーチストなどは「やわらかすぎ」て使いにくいらしく、かといってポリクロモスは「高級すぎてビビって使えない」と言い、色辞典とヴァンゴッホを愛用しています。

私も、色鉛筆は用途によって使い分けています。塗り絵はユニカラー やエルゴソフトを使っていますし、リアル画はカリスマカラーやポリクロモス、ホルベインアーチストを使っています。持ち歩き用にはファービー、ドローイングや他の画材と併用する時はペリシアやインクテンス などなど…。

みなさんも自分に合った色鉛筆を探してみてください。

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kazikaeru:

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