ロイヤルターレンス・ヴァンゴッホ/プロを目指す学生さん向け色鉛筆,サクラクレパス株式会社から発売されている、オランダのロイヤルターレンス社「ヴァンゴッホ」の製品レビューです。ヴァンゴッホは他に、油絵具や水彩絵の具などの画材をラインナップしています。品質が良いの割には価格が安く抑えられてて、私的には評価の高いブランドです。
専門家用色鉛筆の中では、単品で210円程度と低価格でありながら、重ね塗りも得意で発色も良いので、アカデミック用として人気です。楽天市場なんかではセール時は1本100円ちょっとの価格まで下がります。
やや細めのボディで、細かい作業に向いており、ぴたっとした塗り味も気持ちいいので、大人の塗り絵におすすめです。塗り絵好きな、我が母のイチオシの色鉛筆です。
ロイヤルターレンス・ヴァンゴッホ/プロを目指す学生さん向け色鉛筆,製品レビュー
●安定の品質。
塗装も木軸(良質なシダー)も良く、芯もほどほどにしっかりしていて折れにくいので、カッターで削りやすいです。
とても安定した品質で丁寧に作られているのがわかります。
アウトレットや安売り品の場合は、木軸が反っていたり、色芯がボロボロだったりと品質が悪いことがあります。芯がボロボロだった時は、電子レンジで修復することができます。くわしくはこちらの記事をご覧ください。
●高い耐光性
この価格帯の色鉛筆の中では、かなりの耐光性のある製品です。全60色すべてに耐光性があるので安心して使用することができます。通常、耐光性が低いとされている、紫系の色も使えるので、他の色鉛筆と併用するのにもおすすめできます。
●芯の硬さ・発色・塗り心地
芯の硬さはやや柔らかめで滑らか。ぴたっと張り付くようないい手ごたえがあり、これが非常に気持ちが良く、クセになります。べたっとした塗り方にはなりません。線が細いので広い面を塗るのはちょっと面倒になります。他の専門家用色鉛筆と比べると、お値段が安い分、発色がやや甘いですが、十分に使用できるレベルです。
●混色がキレイ
色を重ねても下の色と混じらないので、透明感のある美しい混色ができます。重ね塗りも得意なので、しっかりと色を重ねた表現がおすすめです。「36色セットに白が入っていない」という珍しい配色からも、紙面上で色を混ぜる(ブレンディング)よりも、透明感を生かして、レイヤードで色の変化を見せていく描画方法がおすすめなのだろうと思います。紙の上で色を混ぜることは難しいです。
●色鉛筆らしい画風
カリスマカラーやポリクロモスが持っているようなエッジの効いた描き心地はありません。が、細めの木軸はコントロール性が良く、細かい部分の塗り込みや筆圧調整が行いやすいので、繊細な表現ができます。
べったりとした画面にはならないので、色鉛筆らしい画をつくれる色鉛筆…といった感じ。
●カラーラインナップ
色は明るめ、ややくすんだ落ち着きのある色で透明感があります。
全60色(カラーチャート)と、色数は少ない方です。混色前提の色鉛筆ということでしょう。
配色の特徴は、淡色がすくないところです。ピンクらしいピンクはありません。赤紫〜ブルーが豊富です。混色に強いので、風景や自然物向きのカラーラインナップです。
白が入っていないことを除けば、36色セットで過不足なく使えます。36色セットは、他のメーカーに比べると茶系やグレーが多いので、彩度調整しやすくて、使いやすいです。白が無いけど(しつこい)
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