使い方&技法1

リアル画の必須テク、バニシングの方法

リアル画の必須テク、バニシングの方法,バニシングというのをご存知でしょうか?あまり聴き慣れない言葉ですが、「バニシング」とは、英語の「burnish」で「磨く・光らせる」という意味で、面の仕上げ、フィニッシュワークで使われます。

色鉛筆画でも、色鉛筆やバニッシャーなどで、面を磨き、光らせることができます。バニシングをすると、紙目がつぶれて面が滑らかになり、完成度の高い作品になります。

<バニシングによる効果>

  1. 紙の上で色が混ぜ合わさる
  2. 紙の凸凹がなくなって、色が鮮やかになる。
  3. 白い紙目がなくなり、画面の密度が上がる

リアル画の必須テク、バニシングの方法

やり方は簡単で、先の鈍い色鉛筆などで、紙目を潰すようにぐりぐりと塗るだけです。

バニシングは、どんな色鉛筆でも行うことができます。

柔らかい色鉛筆で描いた上からバニシングすると、色がよく混じり、より滑らかな混色やグラデーションを作ることができます。

バニシングを使った描き方の例

  1. 色を置く
    まずは、しっかりめに色を置きます。

  2. 先の鈍い色鉛筆やバニッシャー、ブレンダーなどで圧をかけながら塗りつぶす

    明るい滑らかな球面をイメージして、球面の中を「白」でバニシングしています。紙目の白が無くなり、色が混ざり合いながら滑らかな面になりました。
    もっと立体感が欲しいですね。

  3. 色を調整する

    1)にもどり、色を画面において、再度バニシングします。
    これを繰り返しながら、面を明るくしたり、または暗くしたり、グレートーンで彩度を調整したりして、自然な立体感をつけて、完成に近づけていきます。

  4. 詳細の描きこみ

    このように面を作った後に、鉛筆の先がしっかりとした色鉛筆(ポリクロモスなど)でディティールを追加していきます。さらに最後に、ポスカやホワイト(ガッシュ)などでハイライトを入れたり、暗い部分を追加すると、メリハリのあるリアルな絵ができます。
    今回は、「三菱880」の12色セットで描いているので、これ以上の塗り重ねや描きこみは難しいのですが、専門家用の色鉛筆なら、もっと色が乗るので、リアリティのある絵が描けます。
    描けば描くほど、リアリティが出てきて、楽しくなってきます。


バニシングで使う色鉛筆による仕上がりの違い

バニシングは、無職のブレンダーやバニッシャー、白の色鉛筆などで行います。紙の上で色が混ざるため、使う色によって、仕上がりが変化します。

  • 白やクリーム色などの「白が混じった色」を使うと、画面を明るくすることができます。
  • グレートーンは、鮮やかすぎる色の「彩度の調整」や陰影をつけるために使います。

どの程度の変化があるかは、使う色鉛筆の種類や色の「隠蔽度」によって異なります。

色鉛筆別に隠蔽度を比較した記事はこちらです。

色の中で最も隠蔽度が高いのは「白」ですが、同じ「白」でもメーカーによって隠蔽度は異なります。カリスマカラーや三菱ユニ・ペリシアなどは隠蔽度の高い「白」なので、画面を明るくするのにとても役立ちます。

バニシングの仕上がり比較(三菱880)

紙によるバニシングの違い

バニシングを行うことによって、色が鮮やかになります。滑らかな紙でもその効果はありますが、テクスチャー(凸凹)のある紙では、より効果を発揮します。

私は、ケント紙ほどのツルツルした紙はあまり得意ではないので、滑らかだけど、すこし引っ掛かりのあるやわらかめの紙を使っています。紙はやわらかめの方が、紙目がつぶれやすいので、無駄に圧力をかけなくて良いので楽です。おすすめの紙は「Be アートペーパー」と「キャンソンミタントの裏面(テクスチャーの細かい方」です。

シリウスヴィフアートは、細かめで鉛筆のかかりがよく、とても描きやすい紙ですが、硬めなので、「カリスマカラー」のような柔らかい色鉛筆だと、バニシングしても、小さく残った紙目がなかなか潰れません。「硬めの紙には硬めの色鉛筆」を選ぶ必要があります。紙と色鉛筆の相性サンプルはこちらを参考にしてください。

画用紙
ケント紙

リアル画の必須テク、バニシングの方法,まとめ

バニシングは、溶剤を使わずに、ブレンドができ、面を滑らかにすることで、リアルな質感を再現するのに役立つ技法です。精密な色鉛筆画を描く人は、別段意識せずに、「気がつけば使っていた」という描き方だと思います。意識して、その効果を整理することで、色の計画を立てつつ制作を行えるので、効率アップが測れます。

●バニシングを使ったリアル画向きの色鉛筆

カリスマカラー、カランダッシュ・ルミナンス、ダーウェント・カラーソフト、ライトファスト、リラ・レンブランドポリカラーホルベイン・アーチストファーバーカステル・ポリクロモスペリシア(廃盤)

●あると便利な道具

ブラシ:カリスマやカラーソフトは厚塗りすると塗りカスがすごく出るので、払う時に使います。私は持っていたので製図用のブラシを使っていますが、100均のメイクブラシとか何でも良いと思います。

パステルフィキサチーフ:バニシングを行うと、厚く色を塗ることになるので、上から色が乗りにくくなったり、ワックスブルーム が起こりやすくなります。パステルフィキサチーフで予防できます。

カラーレスブレンダーやバニッシャー:色を変えずにバニシングしたい時に使えます。特に仕上げの時は便利。

kazikaeru

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